VもぎとSもぎの違い

会場模擬テスト「Vもぎ」と「Sもぎ」に関して

千葉県でメジャーな会場模擬テストに「Vもぎ(進学研究会:以後「進研」)」と「Sもぎ(総進図書:以後「総進」)」があります。
この2つの違いは何か。どちらを受ければいいのか。
理想は両方とも、できるだけ多く受験するにこしたことはありません。
しかし「1~2回程度しか受けない。」という方もいるかと思います。

そんな人の判断材料として、それぞれの違いを述べようと思いますが「どちらがいいか」という点で
私個人の結論を先に述べさせてもらいますと、

現時点での高校合格率の判定結果を知りたいという目的で受験するならば、
「公立第一志望の人」→Sもぎ
「私立第一志望の人」→Vもぎ

判定結果は置いておいて、入試の練習をしたいという目的で受験するならば、Vもぎ

がいいと思います。ただあくまでも個人的な意見です。
最終的判断は以下を読んで判断いただければと思います。

「Vもぎ」と「Sもぎ」の比較

まず簡単な比較をまとめます

Vもぎ(進研) Sもぎ(総進)
会社の歴史 古い 新しい
追跡調査のデータ 学習塾等から集め、千葉県以外の生徒のデータも多く保有 千葉県内の中学校、学習塾から集め千葉県内に限りほとんどの生徒のデータを保有
模試の実施地域 東京・千葉・他

(VSもぎなどの別名で進研が実施しているテスト有)

千葉県
問題レベル Sもぎより難しい気がする Vもぎより簡単な気がする

1.それぞれのテスト会社に関して

Vもぎを実施している進研は50年近い歴史がある会社で、現在のお父さん、お母さん世代の方達が中学生だった頃は、学校で進研のテストを受けていた方も多いのではないでしょうか。ただし、1993年頃に学校で偏差値を出すテストを行うことが良くないという流れで公立中学校では実施されなくなりました。
それに対してSもぎを実施している総進図書はまだ歴史は20年くらいの会社です。偏差値が出るテストが行われなくなった千葉県内の公立中学校では、範囲の絞られた定期テストでは入試のような総合問題で、どれだけ得点が取れるか判断できず、進路指導に困ることとなります。そこで、入試での実力を測る既習範囲全体を含む実力診断テスト(到達度テスト)が新たに必要となりました。それを提供するようになったのが総進図書です。年度によって違いますが、千葉県内中学校で行われる実力診断テストの7~9割のシェアを持っていると言われています。

2.追跡調査のデータに関して

追跡調査とは、高校受験でどこに合格したかというデータです。
模試を受けた生徒がいたとして、その生徒がどこの高校に合格できたか、できなかったかという結果がわからなければ、高校の偏差値を判定することができません。
そのためにテスト業者は、高校受験終了後、自分の会社の模試を受けた生徒が、どこに合格できたかというデータを集めます。
このデータの量においては、千葉県内の公立中学校にテストを卸しているSもぎに軍配があがります。
つまり、千葉県内の中学生の追跡調査のデータに関して言えばSもぎが優れていると考えられますので、引っ越しなどを除けば、ほぼ千葉県内の人しか受験しない公立高校の判定を考えるのであれば、Sもぎ優勢かと思います。
Vもぎもかなり多くの学習塾などからデータを集めていますので、それなりにデータを揃えていますが、千葉県内に限ったデータとなるとやはりSもぎの方が多いようで、テスト後に返却される結果の個表を見ると、合格・不合格者の分布のグラフなどにある調査人数は、Sもぎの方がデータが多いかと思います。ただし、Vもぎの進研は千葉県以外の県でも模試を実施しているので、千葉県内だけの競争である公立受験ではなく、千葉県外からの受験も可能な私立に関しての判定を考えるのであれば、他県のデータも考え、Vもぎを受験する方がいいかと思います。
追跡調査に関しては、グラフをよく見て、合格者や不合格者の分布を細かく確認するという人には、この追跡調査の量は意味のあるものになりますが、単純に偏差値しか見ないような人は気にする必要もないかもしれません。