集団授業の塾の方が良い評判が多くなり易い?

学校で塾の評判を聞くと、個別指導の塾よりも集団授業の塾が圧倒的に有利のようです。もちろん集団授業の素晴らしい塾はたくさんありますが、そもそも「指導形態」「生徒の人数」「授業料」etc…が全然違うところを比べても仕方のないこと。集団授業の塾の評判は、集団授業の塾同士を比べるときに、個別指導塾の評判は、個別指導塾同士を比べるときに考えるのが正しい比べ方になるかと思います。以下に集団授業の塾が口コミに有利な理由を挙げておきます。

1.単純に通っている生徒の人数が多い。
集団授業の塾の口コミが個別指導よりも多いのは、これが一番の理由でしょう。塾に入る際に、集団授業の塾で問題ないのであれば、まずは1対1や1対2の個別指導より、授業料の安い集団授業の塾に通う人のが多いでしょう。また塾側の経営戦略を見ても、集団授業の塾は生徒の人数が多くないと成立しません。(経営面からの比較参照)口コミの数は当然生徒数の多い集団授業の塾が多くなります。
つまり、口コミの数ではなく、口コミの内容をしっかり確認して、塾を比較していくことが重要です。
2.塾を転々として比較できる人は少ない。
これは、集団塾に限ったことではありませんが、塾に今まで行っていない、家でもあまり勉強しない子が塾で多少なりとも勉強するようになれば、成績はその分上がります。塾によって「成績保障制度」があったりしますが、それが可能なのはたいてい成績は上がるからです。
そして、「この塾に入って成績が上がった!」と思ったのであれば、特に塾を変えることもなく、その塾に通い続けます。
しかし本当はもっと成績を上げてくれる塾があったかもしれません。
また他の業種と違い、講師と生徒の人間関係も強いものとなるため、大きな不満がない限り、辞めずに通っている自分の塾をあまり悪く評価する人はいません。
つまり、どういう点が高評価なのか、できるだけ詳細に聞いて複数の塾を自分で客観的に比較していきましょう。
 
3.授業の内容よりも友達関係…
塾の評価は成績の結果や授業の質であるべきでしょう。しかし一部のハイレベルクラスなどで学習している人を除き子供の評判というのは、授業の質ではなく、楽しさが重視されます。個別指導では当然塾でコミュニケーションを取るのはほぼ講師のみ。集団では休み時間等もあるので、講師に加えて、休み時間や通塾時の友達との時間などで楽しく感じられる部分が多々あります。実際楽しくわかり易く教えてくれるベテラン講師もいるので、一概には言えませんが「塾どう?」という質問に「楽しいよ~」という返事が返ってきたときには要注意です。
4.お勧めの集団塾の簡単な判断基準
集団塾は、指導形態としてのお勧め度は2位ですが「集団塾がいい」という人のために、簡単な判断基準を挙げておきます。
あくまでも簡単な判断基準で、塾は結局「その塾の先生次第」なので、参考にだけしてください。
結論は「クラス分けが細かい」塾です。(最低5段階くらい)
5段階くらいに分けられる塾は、人数もそれなりに多く、評判は悪くなかったり、退塾者が少ない塾だと思われます。
また、集団塾のデメリットは、一人ひとりに合わせた授業ではないことなのですが、5段階くらいに分かれていれば、ある程度は自分に合ったクラスに入れるかと思います。これが2クラスや3クラス程度にしか分かれていない塾だと、同じクラスの中でも、レベルの幅が大きいため、真ん中くらいの人はいいかと思いますが、どうしても「物足りない」という人と、「授業についていけない」という人が出てきます。また、ベテランでない先生だと、特に理解できていない生徒に進度を合わせがちなので、進度が遅かったり、レベルの低い問題に時間を費やし、もっと伸びるはずの生徒が伸びずに終わります。(ただし、もっと伸びるはずの生徒は、本人はクラス内でできる方だし、授業は理解できるため、それほど気にしないことも多いですが)
5.入試の実績をアピールする塾の注意点
個別指導塾は、入試の実績がアピールポイントではありませんが、集団塾は実績をアピールに使うところが多いので、上の方のクラスに力を入れる傾向があります。クラス分けで上位2クラスくらいに入れるようであれば、良い先生の指導が受けられる可能性が高いので、お勧めできますが、下の方のクラスになるようであれば要注意です。この場合、授業中の内容に関しては、クラス分けの多い塾がそれぞれに合った内容になり易いものの、クラス分けが少なくても、時間外を利用して補講などをしてくれる面倒見の良い塾が成績を伸ばしてくれる可能性があるためです。
そういった、補講関係の情報をしっかりと確認し、選択するのがいいでしょう。ただ、この場合は個別指導塾の方がお勧めであることは間違いないでしょう。